コラム

スタートアップの資金調達で知っておくべき“税制と公的支援の選び方”

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税制をフル活用すれば負担を軽減できる

スタートアップを含めて、すべての企業にとって常に懸念事項となりうる事項の一つに資金調達が挙げられます。特に、スタートアップはこれから世の中に対して価値を提供する立場である以上、資金調達がうまくいかない、資金は調達できても税金の支払いが大変などの問題を抱えかねません。しかし、国はスタートアップ企業の負担を少しでも軽減できるよう、さまざまな施策を講じています。

税制もその一つで、フル活用すれば負担を大幅に減らすことが可能です。具体的な制度の一つに「特別試験研究費税額控除制度」が挙げられます。これは、大学や国の研究機関、他の企業等との共同研究や委託研究棟を行った場合、要した試験研究費の額に一定の控除率をかけた金額を当該事業年度の法人税から控除できる制度です

また、スタートアップ企業では優秀な人材を確保することが成功に欠かせません。そのため、従業員を確保するための施策として、ストックオプションが広く用いられてきました。そして、一定の条件を満たすストックオプションであれば、株式売却時まで課税を繰り延べ、かつ売却益には譲渡所得としての課税が行われる仕組みになっています(ストックオプション税制)。従来、ストックオプション税制の恩恵が受けられる付与対象者は取締役、執行役および使用人に限られていましたが、2025年6月からは一定の要件を満たす社外高度人材にまで対象が拡大されています

参考URL:https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/stockoption.html

公的支援も上手に使おう

税制だけでなく、さまざまな公的支援を上手に使うのも、スタートアップの成長には欠かせません。無料で利用できるものが大半であるため、積極的に活用しましょう。

まず、経済産業省では「成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)」と称し、一定の分野に属する研究開発等を行うスタートアップに対し補助金をしています。令和8年度の場合、最大で3億円(大型研究開発枠かつ3年間の合計額)の補助を受けることが可能です。

参考URL:https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/sapoin/index.html

また、東京都ではクラウドファンディングを利用して資金調達を目指す企業に対し、クラウドファンディングサービスの利用手数料を助成する事業を行っています。

他にも、国や都道府県等の地方自治体では、産業振興の観点から、さまざまなスタートアップに対する補助金・助成金制度を実施中です。個々のスタートアップ企業によっても、適している制度が異なるため、精通している税理士等の専門家に確認してみましょう。


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