コラム

所得控除と税額控除の違いを教えて!

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確定申告に初めてチャレンジする場合、見慣れない言葉に戸惑うかもしれません。その中でも、「所得控除と税額控除の違いがよくわからない」という方は多いのではないでしょうか?実は、実際の税額を決める上で非常に重要な意味を持ちますので、違いをしっかり押さえましょう。 所得税の計算方法をまずはおさらい 所得控除と税額控除について話す前に、まずは基本的な知識として、所得税の計算方法についておさらいしましょう。 まず、1年間の収入の合計額から必要経費および所得控除を差し引き、課税所得金額を計算します。そこに金額に応じた税率をかけた上で、税額控除をさしひいて、所得税額が決まる仕組みです。 つまり、簡単にまとめると  所得控除:課税所得金額の計算にあたって差し引く項目  税額控除:課税所得金額に税率をかけてから差し引く項目 となるのです。差し引く順番が全く違うことがお分かりいただけたでしょうか? 所得控除についてさらに詳しく! 所得控除について、さらに詳しく説明しましょう。現在の日本の税法では、次の13種類の所得控除が認められています。  雑損控除:災害、盗難、横領などが原因で損害を受けた場合に控除できる。  医療費控除:1月1日から12月31日までに支払った医療費について、一定の金額を控除することができる。  社会保険料控除:自分または自分と生計を同じにする家族が支払った社会保険料について控除が受けられる。  小規模企業共済等掛金控除:小規模企業共済法に基づく共済契約について掛金を支払った場合に受けられる。  生命保険料控除:生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合に受けられる。  地震保険料控除:地震保険料を支払った場合に受けられる。  寄附金控除:国、地方公共団体、特定公益増進法人などに対し寄附金を払った場合に受けられる。  障害者控除:納税者自身、同一生計の配偶者、扶養親族が障害者である場合に受けられる。  寡婦(夫)控除:納税者自身がいわゆる「シングルマザー・ファーザー」である場合に受けられる。  勤労学生控除:アルバイトをしていて一定の収入がある学生が受けられる。  配偶者控除:納税者に対象となる配偶者(年間所得38万円以下)がいる場合に受けられる。  配偶者特別控除:配偶者控除が受けられない場合であっても、配偶者の所得金額に応じて受けられる。  扶養控除:所得税法上、対象となる扶養親族がいる場合に受けられる。  基礎控除:誰でも受けられる。 「ひょっとして、自分はこの控除が受けられるのでは?」と思ったら、一度税理士にご相談ください。 税額控除は毎年チェックを! 一方、税額控除のうち、有名なものとしては配当控除や住宅借入金等特別控除(いわゆる住宅ローン控除)があります。随時新しい項目が追加されている上に、要件も異なるので、税額控除を受けたい場合は事前に内容や条件をチェックしましょう。
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