コラム

自作の遺言書を確実に見つけてもらうには?有効な制度教えます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

自作の遺言書にありがちなトラブル

昨今「終活」といって、早い段階から私物の整理をしたり、エンディングノートや遺言書を書いたりなど、自分が亡くなったときのことを考えて具体的な行動を起こす人が増えてきました。それ自体に何ら問題はありませんが、注意すべき点は多々あります。特に、遺言書の扱いは後々深刻なトラブルを引き起こしかねないため注意しなくてはいけません。

まず、すべて自分で作る遺言書のことを「自筆証書遺言」と言いますが、法律上有効な遺言書とするためには「財産目録以外はすべて自筆する」「作成した日付、自分の氏名をはっきり書く」など、守らなくてはいけない要件があります。これらの要件を欠いた状態で遺言書を作っても、それは法律上有効なものにならないため意味がありません。

また、自分に万が一のことがあった場合、家族など周囲の人が見つけてくれるかという問題も出てきます。生前に「机の一番上の引き出しに入れているから」など、具体的な場所を伝えていれば問題ありませんが、家族がそのことを覚えていない可能性もあるでしょう。さらに、悪意のある家族が勝手に遺言書を持ち出して自分に有利なように書き換えるというトラブルも考えられます。

自筆証書遺言保管制度とは

このような「遺言書を見つけてもらえない」「遺言書を勝手に書き換えられる」というトラブルの切り札になる制度が、自筆証書遺言保管制度です。これは、利用者(遺言者)が作成した自筆証書遺言を法務局に保管してもらう制度で、1件につき3,900円で利用できます。

保管した遺言書は、遺言者だけでなく関係する相続人等も閲覧することが可能です。また、相続が発生した際に遺言書情報証明書の交付を受けられるため、金融機関等での手続きもスムーズに進められます。

さらに、自筆証書遺言を自宅等に保管していた場合は、内容が改ざんされていないか確かめるため、家庭裁判所での検認の手続きをしなくてはいけません。しかし、自筆証書遺言保管制度を使えば、改ざんされる可能性が極めて低いことから、検認は不要になります。

なお、遺言書にまつわる不正を避けたいなら、最も効果的と言えるのは公正証書遺言を作成することです。しかし、この方法は証人2人を立てたうえで公証役場に出向くのが前提となるうえに、相応の費用もかかります。ややハードルが高いのも事実であるため、気軽に使えて、確実に保管してもらえるという意味でも、自筆証書遺言保管制度を積極的に使いましょう。もちろん「何かあったら法務局に遺言書を保管してもらっているから」と、家族にも忘れずに伝えてください。


コメントを残す

*