レシートには書かれているけど……
買い物をしたり、ご飯を食べたりした際のレシートには、必ずと言っていいほど書かれている消費税。「何か を買ったらかかるのだな」というイメージは、多くの方がお持ちのはずですが、どんな税金なのか、正確に説明できますか?なじみがある割には、意外と説明しにくいかもしれません。
そもそも消費税は、事業者が物品・サービス等を提供する際、その価格に上乗せする形で課される税金のことです。根拠となる法律である消費税法は、1989(平成元)年4月1日から適用が開始されました。
先ほど、レシートの話に振れましたが、消費税を納めるのは、あくまで消費者=お金を出した人です。お店=事業者は、消費者から預かった消費税を国に代わって納める仕組みになっています。消費税は、このような「税金を支払う人と納める人が異なる」税金(間接税)であることも大きな特徴の一つです。
2019年6月現在、消費税は8%ですが、「どこに収めるか」によっても、さらに細かく分けられます。国に納める部分=国税の税率は6.3%、都道府県などの地方自治体に納める部分=地方消費税の税率は1.7%です。
実は何にでも消費税がかかるわけじゃない
消費税は一見、日々の暮らしの様々な場面で負担するためか、「何にでもかかる」と思ってしまいがちです。しかし、実際は消費税がかかる取引は、一定の要件を満たすものか、保税地域から引き取られる外国貨物(輸入取引)だけです。
一定の要件とは、1)国内において行う、2)事業者が事業として行う、3)対価を得て行う、4)資産の譲渡、資産の貸し付け、役務の提供であるの4つを指しています。
つまり、「日本国内で、個人事業者や法人が、お金などの対価を得て行う、商品・サービスの提供や、不動産・お金の貸し付け」などに、消費税がかかるのです。
ちなみに、この条件を満たしていても、「消費に対して税金を支払ってもらう」という性格になじまないものや、社会政策的な配慮から、消費税がかからない取引もあります。そのような取引を非課税取引と言い、土地の譲渡及び貸付け、有価証券等の譲渡、介護保険サービスの提供などが当てはまるのです。詳しくは国税庁のホームページにも書いてありますので、ご興味がある方は一度お読みください。
参照 国税庁「タックスアンサー No.6201 非課税となる取引」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6201.htm