コラム

若手クリエイターの作品で節税ができる!美術品等の減価償却のルールを知っておこう

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さすがに123億はキビシイものの

当時TBS記者だった秋山豊寛氏以来、2人目の民間人宇宙飛行士として宇宙に行くことが決まった実業家の前澤友作氏。実は彼は、絵画を中心とした芸術作品の収集家としても知られています。2017年には、アメリカの大手オークション業者・サザビーズがニューヨークで行ったオークションで、アメリカ人画家のジャン=ミシェル・バスキアの絵画を約123億円で落札しました。

もちろん、ここまで大がかりな投資を美術品にするのはなかなか厳しいかもしれません。

しかし「オフィスに置く調度品は自分の好きなものを選びたい」「実は美術品に興味がある」という人は、上手に美術品を購入することで、節税ができることも知っておきましょう。

実は、平成27年に法人税上における美術品等の扱いが変更になり、1点の取得価額100万円未満の美術品等であれば、減価償却資産として扱うことができるようになりました。結果として節税につながるわけです。

1点ごとの金額により扱いが違うので注意を

そこで、具体的にどのようなルールで減価償却が行われるのかについて解説しましょう。

まず、取得価額10万円未満の場合は、いわゆる「少額の減価償却資産」として扱われます。

つまり、事業の用に供した事情年度において、その取得価額の全額を損金の額に算入できるのです。「事業の用に供した」とありますが、購入して、オフィスに飾った年と考えましょう。

次に、取得価額が10万円以上20万円未満の美術品等の取得をした場合は、3年間で取得価額を全額損金に算入することができます。また、取得価額が30万円未満の美術品等であれば「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」に従って経理処理することが可能です。

また、100万円未満で器具及び備品に相当する美術品等であって、金属製のものであれば耐用年数15年で減価償却が可能です。一方、金属製以外のものは、耐用年数8年として減価償却することになります。

いずれにしても、美術品等を用いて節税をする場合は、1点ごとの金額を正確に把握することが大事です。いわゆる「若手クリエイター」の作品であれば、比較的安く手に入れられる上に、掘り出し物が見つかるかもしれないので、興味がある方は検討し、節税にも上手に活用しましょう。

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